覚えていないけど

覚えていないけど

「はい、この後です。」

「えっ、きゃあ!!」

信じられない光景だった。

ウンスは叫び声を必死で抑えた。

「大丈夫、ウンス?」

ヘジンも心配そうに画面を覗き込む。

「これは?」

「はい、犯人が男の首を切り付ける瞬間です。」

「ええっ?!」

「男は刀を不法に所持しているんです。」

「そんな・・」

ウンスの体が震えだした。

「本当に覚えていらっしゃらないのですか?この後、先生がこの首の傷を縫ったんですよ。」

「私が?ここで?」

「はい、展示品の手術器具を使って。」

「まさか・・」

いくら道具があるからと言って、不衛生的な場所で手術などするはずがない。

医者なら感染を心配する。

なら、どうして・・・

「この後、先生は男に連れていかれたんです。」

「他の映像はないんですか?それに、この画像では男の顔まで確認出来ないじゃありませんか。」

ウンスの代わりに、ヘジンが刑事に詰め寄った。

「はあ、ですから我々も困っているんです、手掛かりはユ先生の記憶だけなので・・」

「この男は?ウンスの手術を手伝っている、小柄な・・」

「残念ですが、彼もこの時のショックが大きくて、今は心療内科に入院中です。」

「そんな・・」

ヘジンも絶句した。

自分もこの出来事はニュースで知っただけ。

まさか、こんな恐ろしい事件にウンスが巻き込まれていたなんて、想像もしていなかった。

彼女の記憶は、この時のショックで・・

「ごめんねウンス、無神経なことを言って、あなたは記憶をなくすほど怖い思いをしていたのね。」

「ううん、違う・・」

「ウンス?」

震えていた彼女は、傷の痛みも忘れ、画面を食い入るように見つめた。

目の前に映し出される男の影MIOGGI淚溝

顔さえわからない、ぼやけた映像。

何も思い出せない。

でも、分かる・・

私は、この人を知っる。

「他には?他に、この人の事を知る手掛かりはないんですか?映像は?」

「はい、残念ながら、これだけです打botox邊間好。」

「ウンス、どうしたの?」

「ヘジン、私、この人を知っているわ、覚えていないけど、きっと知っている。」

「ユ先生、本当ですか?この男は今どこに?」

やっと手掛かりがつかめると、刑事達も彼女に詰め寄った。

「分かりません、ただ・・」

そう言うと、ウンスは震える手で画面に触れる。

そして愛おしそうに男の影を追った數學測試





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Posted by yoxier. at 2016年08月18日19:11

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